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アッシュの家出
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アッシュは今思春期だ。 お父さん(って言ったら怒るけど、僕の気持ちはもうすっかり過保護で親バカな父親だ)は寂しい。 近頃は、使い方を教えたオーラ電池式のデジタルカメラに映ったファブレ邸の映像と自分のレプリカの映像を繰り返し見ては難しい顔をしている。 僕が映したものだから視点に偏りはあるけど(例えばヴァンがファブレ邸に赴いた日なんかは、ダアト内での監視が多少緩むからついでにルークの撮影に行ったりするけどヴァンは絶対に映さない)おおむね満遍なくバチカル、ファブレ公爵の邸宅を映してきていると思う。 それを見るアッシュは、最近思考が発達したせいか、複雑そうだ。 昔より多方面から色んな風に物事を見ることが出来るようになった、のだろう。 王位からは遠ざかったけど、それ以外のものなら沢山手に入れたはずだ。 その一つである多面的な視点が、今アッシュを悩ませている。 言葉ではなんと強がってみても、アッシュの生まれも育ちもバチカルのあの屋敷だ。 一年間、僕がいない間衰弱した精神につけこまれて過剰なほどの執着と被害意識を植え付けられた場所でもある。 そして、人格形成期の大事な時間を過ごしたのもあの屋敷だ。 十歳にして見事な貴族になっていたアッシュ。 そう求められた姿に応えただけだったけど、応えられるって言うのはある意味不幸だったと思う。 自分を、ではなく、周囲が求めたファブレ家の嫡子、ルーク・フォン・ファブレになる事に必死になっていた日々。 赤ちゃんや幼児だったころの記憶なんてろくにないだろうとは思うけど、過ごした時間だけを見るならダアトよりバチカルのほうが長い。 そして、思い出せる記憶の量よりはるかに人は忘却している記憶の方が多くて、忘却していて思い出せない記憶こそが人の行動に影響を与えたりする。 嘗て陽だまりとした場所をのあり方を見て、色々思うところがあるようだった。 あまり好意的に見えないのはきっと気のせいじゃないと思う。 デジタルカメラの中の人々は、何時までもあそこに居るルークにアッシュの影を重ねている。 まあ、金髪の復讐者は世話係にされて多少いい方向に転んだようだけど、だからといってバチカルの屋敷にいるレプリカ――今はルークに、あの環境がいいとは言えない。 レプリカだとばれなければ、衣食住、教育と、それなりのものは与えられるだろうと言うことでバチカルに残してきたけど、アッシュのときとはまた違う形であの屋敷は子供の心を殺し続けている。 自分が自分じゃない感覚を深めていく画像の中のルーク。 傍若無人のお坊ちゃま、と言う風に振舞うのも、自己防衛の一つだろう。 身に降りかかるアッシュの陰を払おうと必死なのだ。 アッシュが家出した。 理由は全然わからない。 ヴァンの部屋やモースの部屋のゴミ箱までひっくり返してみたけど、見つからなかった……。 思春期? 反抗期? うわわわわわ、どうしよう! アッシュにどこか行く当てってあったっけ? キムラスカにはきっと行かないと思うし、ならマルクト? マルクトならフィールが居るはずだから、行けばきっと連絡が来るはず。 まだ辿り着いていないから連絡が無いのかもしれないけど、それならそれこそ探しようが無いし……。 こんなことなら変装術なんて教えるんじゃなかったよ〜! どうしよう、何が原因で家出したんだろう? 人参のスープと人参の炒め物が一食の中でダブったのがいけなかったのかな。 人参のケーキはけっこういいできばえだと思ったんだけど気に入らなかったのかな? いや、アッシュがその程度のことで家出するだろうか。 我慢強い子だし、責任感もちゃんとある。そもそも最近は人参に対する苦手意識も薄れてきていた。 何があったんだよ〜、アッシュ!! その後も、僕の必死の探索にもかかわらずアッシュの足取りはつかめなかった。 フィールにも連絡を取ってみたけど、来ていないって言われたし。 もちろん、来たら連絡をくれるって言ってくれたけど、アッシュの居所はわからなかった。 いつでも、どこに行っても生きられる程度の知識は与えた。 よっぽど危ないところに行かなければ、普通に世界を旅する程度の魔物にやられないだけの力もある。 無断外泊……って言うには長すぎるけど、そうである以外は、特に心配することも無い、筈だった。 それでも心配なものは心配なんだよね。 いい子、だったからさ。 だからなおさら不安だったし怖かった。 聞き分けいいし、大人に対して理解があるし、自分を殺すのも上手い。 それについつい甘えてしまうから、僕は怖い。 早く大人にならなければならなかった。 早く強くならなければならなかった。 わかるよ? それ。 僕も、僕たちもそうだったから。 まともな青春なんて、やってる暇はないんだよね。 これが一つの反抗の形であるっていうなら、正常な反抗期の到来を喜ばないわけでもないんだけど、極端から極端って言うか、なにも発露の形がいきなり家出じゃなくてもいいんじゃない? とまあ僕は思うわけだ。 僕も自分の反抗期はどうだったんだ、って聞かれたら、答えられないけどさ。 反抗期と言えば反抗期だったのかもしれないけど、反抗どころじゃなかった気もするしなぁ。 年頃の子どもって、難しいね。 アッシュに何かがあったらすぐに分る、と言うだけの準備はしていない。 キリエがいなかったから出来なかった、ともいうね。 だから、いつでも、何処でも生きていけるだけの知識と力はあるはずだ、と思っていても、どこかで空腹で倒れているんじゃないか、とか、魔物に襲われて逃げている間に迷子になっているんじゃないか、とか、そんなことばっかり考えてしまう。 僕も入れ込んだもんだな〜、ってこういうときに改めて思うよ。 何のつながりもなかった子ども一人に、こんなに心を砕くようになるなんて思わなかったしね。 とにかく、ダアトからどこかに出るなら、ユリアシティに行く以外は船に乗るしかない。 ユリアシティは閉鎖的過ぎるからどうだろうと思うけど、ヴァンの部下、いずれ預言をなす聖なる焔の光であることが分れば問題なく地上に返されると思うからあまり問題視はしていない。 船に乗って、キムラスカとマルクト、どちらに向かったのか。 二つの国家は二つとも港を持っている。 そのうち一つはなんと言っても洋上都市だ。 海上都市でもいいけどね。 中立都市というのならケセドニアも候補に挙がるかな。 シェリダンやベルケントと言うのもありか。 カジノが有名なケテルブルクも港がある。 キムラスカやマルクトからなら、互いの国への直通便は今のところ出ていないからある程度の行き先の特定は出来る。 けど、中立をうたうダアトからならほとんどの場所に船で直通で行くことができる。 あらゆる場所の巡礼者を受け入れ、あらゆる場所に返すために。 アッシュももう一人旅をしていてもそう可笑しい年頃じゃないし、船と辻馬車のしっかり出ている場所を選べば、割と安全に旅をすることが出来る。 もう正直に言えばさ、手出しの出来ないところに行っちゃったんだよね。 漆黒の翼の人たちや、散らせた密偵にも探索の知らせは出したけど、アッシュは僕が丹精篭めて育てた子だもん。 あらゆる技を教え、知る限りの知識を授けた。 なにか目的があってなのか、突発的な家出なのかは知らないけど、身を隠そうと思えば何処までも隠せる、と思う。 マルクトにはフィールがいるけど、キムラスカ方面に行かれたら実はほとんど手が無い。 キムラスカにも密偵は送っているし、漆黒の翼の面々はキムラスカだろうがマルクトだろうが関係なく興行に行っているから一応見かけたら知らせてくれって頼んであるけど、まあ簡単に見つかるような変装じゃないだろうし。 そうならもうどこかでの目撃情報くらいは入っているはずだ。 見つからないと言うことは、なにか目的があってそれを果たすまで徹底的に見つかりたくないか、なにかがあって鋼の意思をもって見つかりたくない家出を決行しているか。 家出の期間不明なのが僕としては痛いんだよ〜。 アッシュだってもうすぐ自分で師団を任されるほどになった。 特務とは言え十五で師団を与るのは結構な異例だ。 異例中の異例、とまでは言わないけど。 たとえどんな理由で神託の盾に籍を置いて、誰の思惑のうえで特務師団長になるんだとしても、上の事情なんて下の兵士には関係ない。 アッシュもそれは承知していたはずで、責任のありかをきちんと分っていたはずだ。 こんな何もかもの責任を放棄していなくなるような真似をするなんて、とちょっとショックを受けていた。 けど、これが放棄でないのなら。 きちんと帰って来る意思があるなら、このときが最後のチャンスかもしれない、とも思う。 我侭を言える、我侭の出来る最後のチャンスだ。 特務師団長の位についてしまえばなおさら権限は増えるけど責任も増える。 行動の自由は制限される。 初めのころはそれこそ統率なんてあったものじゃなかった特務師団も、今じゃ精鋭だ。 個人から三人単位での行動を得意とするということは、より自己判断ともう一つ、連絡と連携が重要となる。 師団長の位についてから、アッシュが自分なりのやり方を確立するまでは、まあ僕のやり方を踏襲するにしてもそれを身につけるまでは、行動の限定は著しいだろう。 そうなる前に、何かしたいことがあったんだろうか。 三日で積極的な探索は諦めて情報待ちに入った。 帰ってくるときには帰って来るさ。 それまで僕はアッシュの帰る場所を守ればいい。 巣立った子どもにいつでも帰っておいで、って言えるのって結構凄いことだと思う。 そしてチラチラとアッシュらしき情報が聞かれるようになったのが半月を過ぎた辺りから。 生きている、無事でいるって、そう思うだけでもう安心の溜息を付き過ぎてぺちゃんこにしぼんじゃうかと思ったよ。 そして一ヵ月後。 最近片付けるのがめんどくさくて良くわからない空間になりつつある執務室の扉の前に、誰かが立った気配がした。 僕はスコールほど気配で人を読むのが得意なわけじゃないけど、ある程度はわかる。 それが親しい人間ならなおさらね。 だから僕は執務の手を休めて、使いすぎてクッションの潰れている椅子を回して扉の方へと向き直った。 「それで、どうだった?」 静かに執務室に入ってきた人影に、僕はそう尋ねた。 鮮やかな真紅の髪をした人影は、あまり機嫌の良くない声で僕に答えた。 「……屋敷の扉が狭くなっていた」 「ああ、ルークが随分と脱走しようとしたらしいから」 「塀も高くなっていた」 「のぼれないように、ってやつだね」 「俺の知っている場所じゃ……なかった」 「それで、結局どうだったんだい?」 なおさら渋い顔をするアッシュ。 どうやら、結果は芳しくないようだった。 「レプリカ――ルークには、会えなかった」 「そうか」 「ナタリアのことは、見かけた」 と少し嬉しそうに話す。 「ねえアッシュ」 「なんだ」 「僕が君に誓いを立てることを決めたのは、君が昔バチカルでナタリアに立てた誓いを聞いたからだったんだ。立ち聞きした形になるのは、悪いと思っているけど」 「それは、知らなかった」 「いつか大人になったら、ってそう誓い合った君たちを見ていた」 決まり悪げに眼差しをそらすアッシュ。 「君は、どうしてナタリアにあんなことを言ったんだい?」 「どうして?」 考えたこともなかったかのように驚いた顔をする。 「まあ、いまじゃほとんど白髪だけど、ナタリアの父親はキムラスカ王族の赤い髪で、母親は夜のような黒い髪を持っていたらしいじゃないか。そしてキムラスカは王位に赤い髪を至上とする。彼女は、場合によっては王権から弾かれる可能性も高い」 「それは……」 「王の娘。王権に近づくために囁いた言葉なら――」 「違う!!」 瞳には本物の怒りを滾らせて、激情を迸らせたアッシュに、アーヴァインは優しく笑みを浮かべた。 志は評価する。 けど、その性格じゃ為政者の道は険しいよ? と内心で呟く。 幾ら気心の知れた人間が相手とは言え、たかだかこの程度の言葉にまんまと乗せられるようじゃ〜ね〜。 「ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディア」 婚約者だった女性のフルネームを読み上げれば眉根を寄せつつもアッシュは黙った。 「彼女の本当の母親の名前はシルヴィア。父親の名前はバダック。そして性はオークランドって、言うらしいね」 「――まさか、ナタリアは」 そうだ、と答える代わりに笑みを深める。 「君がバチカルに居たときから、彼女は不義の子ではないのか、とか取替えっこではないのか、って口さがない者の間では話題になっていたよ」 ぎゅっと、思いっきり表情を歪めるアッシュ。 それが真実かどうか。 明かす術がなかっただけで、答えはアッシュもとっくにその噂は知っていたのだろう。 「王族、それにバチカルで赤い髪を持つことに自覚的な人間はみんなその色に意味を見出して長く伸ばしている。それはもう色のほとんどなくなった国王だってそうだ。その中で彼女の髪が短いのはなぜか? 殊更に王族であることに、王家の青い血を持つことにこだわりを見せるのか。君ならもう分るよね」 「コンプレックス、か」 「多分ね」 髪の色や血筋にあまり価値を置かない僕にとってはまだ良くわからないコンプレックスだけど、まああそこで暮らしていれば血統の証である赤い髪と鮮やかな翠緑の瞳を持たないことは、特に子どものうちには強い劣等感を植え付けるだろう。 独りよがりで人の話を聞かず独善的な部分も有るが、あの王宮で育ってあの程度ならまだまだマシだ。 本人はもっと短くしたいのかもしれないけど、王家に繋がる高貴な女性が余り髪が短すぎるというのも周囲の眼差しがよくない。 あの長さが複雑な、妥協のラインなんだろう。 「周囲の眼差しや言葉に、折れそうに為る彼女を支えたのは、間違いなく君のことばだ。それは誇ってもいいことだよ」 「ああ」 笑みのほころぶアッシュ。 本当に、たった一つの誓いが盲目的なほどに彼女のを支える柱になっている。 それだけを見ることで前に進もうとしているから盲目になる。 「それでね、もう一つ。大事な話があるんだ」 「なんだ」 「ナタリアの本名はメリル。そしてナタリアの父親は今も生きていて、偽名を名乗っている」 「どんな名だ」 「ラルゴ」 「まさか……っ!」 驚愕を露にするアッシュ。 でも、覚悟は決めておいて貰いたい。 今は互いに六神将であるけれど、いつか袂を別つ日が来るのは目に見えている。 僕たちは志を変えることは無い。 ヴァンの思想には付いていかない。 僕らの意思は交わることは無い。 そう見えたとしても、すれ違っているだけだ。 「黒獅子ラルゴ。六神将で、まあ、同僚って事になるのかな」 「あいつが……」 「まあ、母親に似てよかったんじゃないかな」 おどけて言えば、アッシュも重い雰囲気を捨ててかすかに笑った。 「そうだな」 急いで考えなくても良いよ。 もう少し、もう少しだけだけど時間は有るから。 君が思い続けるなら、いつか考えなければならないことだったから。 でもさ、本当は悲しいことや辛いことなんて何一つなければいいって、君の歩く前を先に歩いて石をどけて、穴を生めて、足に絡みつきそうな下生えは刈り取って、視界を塞ぐ枝葉を払い落として、谷があったら橋をかけて。 やってしまいたくなるときもあるんだよ。 君が、自分が持っている手足の意味も忘れてしまうくらいにあらゆる障害を排除した道を作り出したくなるときが。 今回のことだって、知らせないまま全てを終わらせることも出来たかもしれない。 けど、それじゃあ駄目なんだよ。 考える力を失ったら、それは僕が守りたいと思った君じゃない。 手足の意味を忘れてしまっても、君じゃない。 まあ、そうやって用意された道を素直に歩く君でもないけど。 だから安心して過保護になれるところもあるかな。 僕はぽりぽりと鼻の頭をかいた。 なんだかいつの間にかお姫様の話になったやったけど、本命はバチカルに居るルークのことだよねぇ〜。 でも〜、このまま話し終わって清々しく帰っちゃうような雰囲気だよね〜。 「ルークに会いたいかい?」 「……レプリカにか」 「あいたいなら、いってくれれば、お膳立てぐらいするよ〜?」 そういうと、アッシュは複雑そうな顔をする。 「どうしたの〜?」 「いや、あんたは俺をあいつに会わせたくないんだと思っていたから……」 「あ〜」 心理としてはともかく、行動としては心当たりがあった。 心情としては会わせたいんだけど、それが行動に反映されないというか何と言うか、う〜ん。 「会わせたくない訳じゃないんだけどね〜」 「そうなのか?」 「あわせるなら、早いうちの方が良いとは思っていたよ?」 「そう……なのか?」 「あっちのルークに変な固定概念が付く前に会わせられたら、とは思っていたけど。子供って存在は危ういからね。最近じゃヴァンのことを慕っているみたいだし、そこからぽろっと情報が漏れたらめんどくさいなって……」 アッシュの道行きの障害を全て取り払いたくなる〜、とか言っていたのはどこの誰だろうね〜、と笑い出したくなる。 「すまなかった。勝手にバチカルに行ったりして。あんたがそこまで考えていたとは、思わなかった」 「いや、ね〜?」 そこまで真摯に謝られても困ると言うか。 そもそも僕が手間を惜しまなければ無理を通して道理を引っ込ませることだって出来なくは無かったと思う。 まあ、僕の構想じゃそれをするならフィールにはマルクト軍を退役してもらわないといけなくなるけど。 フィールのことだから言えば協力してくれたと思うけどさ、軍属とは言え久しぶりに普通の生活を楽しんでいるフィールに水を差すのも気が引けたって言うか。 ああ、もういいや! なるようになれだし、なる様にしかならない。 そこに愛とか勇気とか友情とか、努力とか根性とか〜、そういうものを織り交ぜていって成る形を出来る限りの望む形に整えていくことしか出来ないんだ。 時間は不可逆が前提である限り。 完全に理想どおりとは行かなくても、どれほど理想に近い収穫を得られるか。 僕たちは頑張っているんだからさ〜。 「まあいいやアッシュ。まだ言ってなかったよね」 「何をだ?」 なにかあっただろうかと、不思議そうに尋ねるアッシュに、僕は親愛の笑みを浮かべて手を伸ばす。 大きくなってもまだまだ小さい。 久しぶりだからか驚いて固まった体を抱きしめて、僕は心のそこから伝えたかった言葉を口にした。 「お帰り、アッシュ。無事に帰ってきてくれてよかった。本当に良かった。お帰り」 硬直していたからだから、力が抜けた。 そっと腕が回されて、抱きしめ返される。 「心配かけて、すまなかった。いま、帰った」 「うん」 グッジョブ・アッシュ!! その年になれば実の息子にだってこんな事出来ないよ! と言うかさせてくれないよ! 僕とアッシュの間には血のつながりなんて無い。 親子のように繋ぎとめる何かが無いんだ。 だからこそ、こうやって何時までも愛情を確かめ合う行為をするのかもしれない。 何時だって不安なんだよ。 僕の心はちゃんとアッシュに伝わっているのかなって。 実は今回は結構本気で拒否されるかな〜、とか思っていたから。 お帰りアッシュ。 お帰りなさい。 本当に、君が無事でよかった。 |