ピコピコーン?




 師匠の仕事を手伝っていたので、交通機関の使用に困るような事はなかった。

 実はチケット取るまでのほうがびびった。

 野生児の生活をしていた上に、師匠と出かけるときはたいてい師匠が先にチケットとかとってくれていたので、急に文化的な生活の中に入ってどうしようか戸惑った。

 どうしたコンクリートジャングルの申し子よ!!

 かつての運動不足の肉体はお飾りか!!

 そうだとしか言いようがないね。









ここからの生活はダイジェスト版で割愛させてもらおう。









 無事、天空闘技場に到着。

 キルアとは見事入れ違ったようだった。

 二百階に到達した子供の事が噂に上っていたので確認できた。

 そこから百九十階と百八十階の間をうろちょろして、私は通帳の残高を増やしつづけた。

 それなり、と言うには高度な技を持つ格闘家相手に念を使わなくても五分以上に持ち込めるようになっていた自分に一番驚いた。

 四人で修行していた頃より、様々なスタイルの闘技に触れ合って、いい成長の場となったと思う。

 仕事をするつもりはなかった。

 いっちゃなんだが、今更レジのバイトやウェートレスをやるつもりはなかった。

 目的――キメラアント編のキャンセルのためには莫大な資金が要る。と思う。

 そんなふうにちまちま稼いでいては間に合わない。

 だからと言って、念使いとして、裏で仕事をするつもりもなかった。

 そもそも裏には関わりたくない。

 私はチキンハートで十分だ。

 早々上手くいくとは思わないが、もしまかり間違って名前を売ったら、とそう思うと怖いと思う。

 カラーコンタクトも購入したが、毎日使うのにカラコンは疲れるし、瞳孔の開き具合によってはまったくもって景色も綺麗ではない。

 感情の操作は下手なので、そう言った仕事の最中に緋の眼になる事を怖れたのだ。

 蜘蛛を見て瞳を赤くすることは無いので、総合的に見ればクラピカより緋の眼常態になる事は少ないのかも知れないが。

 かなりむかっ腹の立つのもいたが、天空闘技場の闘士の挑発くらいで興奮したりしない。

 勝つと思えば、逆に嘲笑ってやる事もできる。

 そう……勝つのだ!

 勝って勝って勝って〜、でも時々本気で負けて〜。

 だって私最強形じゃないもん。

 師匠のところ放り出されたのだって、なんつーか、成長の限界が見えた? って感じだし、環境を変えてみるの良かったんじゃないかと思う。

 過度のストレスは毒だけど、適度にストレスがないと成長できないし?

 師匠には、クルタには特殊な文字の読み書きがあったんだ、って事で納得させて、ちゃんとこっちの文字の読み書きも習ったし。

 だから、ジョイステを買ってモエゲー、とか?

 読み書きできてもまだすらすら、って訳に行かないから、ジョイステは面白いけどそれより最新機種のフルボイス仕様になっているRPGが好きだけど。

 鍛錬もしているけど、確実に時間は減ったような……?

 お金がある、暖かい住処がある、暮らしには困らない。

 とたんに自堕落になるあたり、自制がないねぇ、と思ったり。

 毎回闘技場に出て行く以外、何もないんだよね。

 そろそろヒソカが登ってくるかなって年号になって気にし始めて、ヒソカとの対戦を避けるために戦闘放棄で階層が下がったくらいで、な〜んにもない。

 ちょっと自堕落な生活したぐらいじゃ消費できないだけの元金が有る。

 根性庶民で使い切れない。

 しかも怖い。

 こんな大量の金持って歩くの怖いって!!

 いや、通帳だけど、ネットバンクだけどね!

 時が来ればからっけつになるのはわかっているんだけどさ〜。



 ちなみに二年も三年も闘技場で荒稼ぎしていればいい加減渾名もついた。

 なにかって、秘密だよ。

 少なくとも私は誇る気にはなれなかったなぁ……。



 そのころ一時期やけになってピコハンの夢を見ようと妄想していたことがあったけど、どこかのおもちゃ屋の店先で一抱えもある巨大なピコハンを見つけて衝動買いしてからどうでも良くなった。

 そのピコハンは今も私の住む部屋の片隅で荷物になっている。

 捨てるに捨てられないんだよね、愛しいから。

 いっそのこと能力の拡充図るのやめて、収納系の能力でも作ろうかなぁ。

 モデルならいっぱいあるし。


 よし、決めた。

 愛しいピコハンのため、私は能力を作る!!





 ゴンたちがハンター試験を受けたのが1999年だったか2000年だったのか、わからなかったけど、とりあえず2000年で受けてみることにした私。

 一直線でハンター試験会場に行ってもいいかと思いもしたけど、イベントは船から始まることを思い出して案内に従って船に乗ってみた。

 居ましたよ?

 かわいい子どもが。

 かわいくないオヤジ風味の医者志望者も。

 船はよ〜く揺れたけど、クラピカ譲りのすばらしい三半規管のおかげで船酔いはなし。

 現実の私だったらとっくにゲロ吐いている。

 けどまあ、だからといってゴンのように他人の世話までする余裕ははっきり言ってない。

 ガンバレゴン君。

 応援しているぞ?

 と言うことでひと時さらばだ。

 三半規管は無事であるが……貰いゲロしそうでノックダウンだ。







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