安全第一、だよね。




 師匠は、師匠になる前は協専ハンターだったそうだ。





 遺跡とかには興味はないし、飼い犬と呼ばれるのも嫌だ。

 未確認生物にも興味は無し。

 けれど何より



「ブラックリストハンターなんて危ない事やってられっか!! ちょーっと名が売れたらあっちこっちから狙われるんだぞ!!」



 とのこと。




 その気概の小ささが大好き。




 で、現在いるのは奥深い森の中にある一軒家。

 さあいざ、これから山に引き篭もろう!! ってんで町に買出しにきてたときに出会ったらしい。

 ハンターって言うのは、これくらいなら簡単に手にはいっちゃう職業なのかなぁ、って。 いいね。





 ラブ&ピース!!



 チキンハート万歳!!





 でもさ、弟子入りして一週間、資質を見る、とかで念すらまだ起こしていない小娘――改め小僧に食料取りに行かせるか?

 しかもたんぱく質系。

 鳥獣ってやつを!!

 魚は飽きただってさこんちくしょう!!

 どうせ川魚は臭いさ!

 どっちにせよ釣竿があってもつれないさ!!

 でっかい虫見るたびに必死で悲鳴堪えてますよ?







 でもさぁ、いって来いって送り出されて、それで取れちゃうクラピーも凄いって言うか、私にとっては常識はずれだった。







 左手にぶら下がる重たい兎を見てそう思う。

 いやさ、私もすんごく努力したよ?

 クラピーに憑依するまで、私ってば都会のど真ん中でコンクリートに囲まれて生活していたわけだし。

 読書的知識はあっても実戦経験無し。

 木登りすらしたことないのに、クラちゃんの体だとすらすら登れた。

 コツ掴むまでに三回は落ちたけど。

 年取ってそう。

 肉は硬いだろうなぁ。

 でも出汁は取れそう。

 早く血抜きしないと食べられたもんじゃないし。

 今日は水団にしようかなぁ。









 どうせハンターの世界ってこんなもんだよなぁって。





 そう。





  ハンターに常識を求めちゃいけない。

 というか、ハンター志望者に常識を求めちゃいけない。

 この世界凄すぎ。



 兎を持って帰ったら、師匠が眉を顰めた。

 兄弟子の二人もじっと兎を見つめてる。

 なんすか師匠?

 人がせっかく頑張って取ってきたのにその顔は。

 そんなに年取った兎が嫌いですか?







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